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2007年10月20日

【 Cover Flowの中でムービーが動くとは! 】

日本のAppleのサイトにはまだ掲載されていないが、本家Apple.comの方ではLeopardの新機能を分かりやすく説明したビデオが公開された。URLはwww.apple.com/macosx/guidedtour/large.html。iPod用に変換済みのファイルもダウンロードできるので、落としておいてインストールまでに何度も見て脳内シミュレーションでイメージトレーニングするなり、通勤通学途中の電車の中で見てニヤニヤして周囲からキモ悪がられるのも中々オツなもんだと思う(なんじゃそりゃ?)。

新機能を見ていると、その登場から約25年を経てやはりそろそろデスクトップと言う概念が「古くなってきた」というのをヒシヒシと感じる。べつにこれはMacだけを言っているのではなく、X Windowsystemを使ったデスクトップ環境やM$様の歴代のWindowsデスクトップ環境も含めた広義意味でのデスクトップ全てに言えることだと思う。

Finderが極めて優れたアプリケーションだというのは、漢字Talkの時代から持ち続けている私の自分勝手な認識だ(もちろん他のデスクトップ環境が追いつけ追い越せで切磋琢磨してきたことも、嬉しいなぁとか、面白いなぁと、素直に感動し続けてきた)。

それでもやはり時を経るにしたがって、このインタフェース自体が持つ「操作性の限界」が見え隠れし始めているのも認めないわけにはいかない。かといってProject Looking Glassが目指していたような(何故に過去形?)トンでもな方向はありえないと確信もしている。

Finderや他のデスクトップ環境に何が足りないのかと言われたら、その答はあまりにもパラドクス的なものになってしまうのだが、それは「あまりにも自由になりすぎてしまったこと」だと答える他はない。そう、デスクトップというメタファはあまりにも自由になりすぎてしまったのだ。簡単な例をあげれば必要なファイルをすぐに見つけられないアイコンだらけのデスクトップ、ドガチャガにファイルを放り込んで捨てるに捨てられないナンだかよくわからないフォルダなど。日ごろから整理整頓ができる人なら問題ないのだろうが、そうは問屋が卸し大根っという具合に日々渾沌は濃密さを増していくばかり。

ではデスクトップ検索のチカラを借りて串刺し検索をして意図したファイルを探し出そうにも、その結果にはあまりにも多くのファイルが表示されて「思わず絶句」と言う例など、今どきのオフィスや家庭では日常茶飯事の出来事になってしまっている。

物事を秩序立てて整理し、効率良く引き出すというのを生業にしているのがコンピュータなのに、それがニンゲン様が介在するだけでこの有り様(まったくもってなんとも酷い生き物だこと…)。っと言うことでこれがやはり新しい課題。

実はこの課題はNeXTの昔から認識されていて、というか予見されていて、だからこそ当時は「ん?」だったカラム式のウインドウ表示が採用されていたのだと思う。言い換えれば世間より20年ばかし先を行っていたのだと思う。そしてその遺産がAppleに持ち込まれて、さらに磨きをかけてその本当の姿を現し始めたのがこのLeopardのウィンドウ環境なのだと思う。Finderとの共存共生、それでいて他に例を見ない卓越したユーザナビゲーション。

事前にiTunesをばらまいてユーザを密かに「教育」しておくという労もAppleは厭わなかった。そうしておけば移行は静かに、そして速やかに完了する。Leopardのウィンドウは従来のFinderのウィンドウを進化させ、そしてiTunesのそれに融合させたもの。洗練されたユーザビリティは上述のムービーを見てもらえば一目瞭然、百聞は一見にしかず。そして何よりも私が感動したのはCover Flowの進化だ。

最初Cover Flowを見た時は「なんだよこんなギミック」と思ったのだが、それも今は昔。Leopardのウィンドウに表示されるCover Flow内ではムービーの再生も可能だ(もちろん表示されているファイルがムービーである場合だが)。現行のTigerでもウィンドウをカラム表示させた場合は、選択しているファイルがムービーやサウンドファイルである場合はウィンドウのサムネイル内で再生できたから、今回のCover Flow現象は言って見れば素直にその進化なのだと思う(と言っても、iTunes内のCover Flowではまだ直接ムービー再生ができていないあたりが微妙)。

そしてこれを見ていてふと思ったのが「Finderとの共存共生とは言え、いよいよFinderが一歩下がったな」と言うこと。決して道をゆずるとかそういうのではないのだが、いよいよ新たな選択肢が出てくる予感と言うか、胎動を感じた。Appleが今作ろうとしているのは、これまで誰もが夢にみて、そして各社がトライしてきたにもかかわらずいまだに確固たる基盤すら確立することができなかった「より簡便に必要な物事に迅速にアクセスできるインタフェース」のアウトラインだと思う。

それがこのところ矢継ぎ早に申請されているタッチスクリーン系の特許の数々だったり、密かに進行中のウイジェット群の進化だったり、それこそiPod touchやiPhoneのインタフェースだったりするワケだ。Finderというインタフェースはやはりマウスカーソルでの操作に最適化されたもの。しかしLeopardではウィンドウレベルでそれをタッチパネルで操作補完できるように改善された。ランチャ的にFinder機能とスイッチするインタフェースはすでにiPod touchやiPhoneに搭載されている。

ここまで用意ができているのだから、キーボードを持たないMacはそんなに遠くない将来、間違いなく登場するだろう。そのインタフェースは恐らくFinderとタッチパネルのハイブリッドになっているに違いない。

P.S.
SK8プロジェクトに入れ込んでいた所為もあってATGを潰された時はジョブズのコトを「ナンだこのやろう!」とも思ったが、こうなってみれば、時には一度全てを御破算にして新しい血を入れて全てを描き直すことが必要なのだと改めて思った次第。

|by Nagarazoku : 10:16コメント (0)トラックバック (0)

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