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2007年07月08日
【
Backhoe.app::a handy land developing tool for SL 】
SL(Second Life)のことを少しばかり。
ナンで私に白羽の矢が立ったのか…。ま、それは話せば長くなるのだけど仕事がらみでSLの仮想世界にまで足を突っ込んでいる。媒体の発掘に躍起になっている代理店あたりの思惑もからんでいるのだけど、カンタンに言ってしまえば言葉の壁とか周辺知識とかそういうのもあって鉢が回ってきたのだ。
ちょっと巷で騒がれすぎのような気がしないでもないが、それでも可能性と言う点では面白い世界だと思う。エロネタのアニメーションや凝ったスクリプトに始まって(このあたりはインターネットの胎動期に良く似ているしネ)、よくもまぁというカンジの物理シミュレーションまで、この後のロードマップを奥の方にあるドキュメントで調べてみても、アレやコレやがてんこ盛りで飽きない。
一部の調査筋によれば「2008年の8月頃に大きなoutbreakが予想されている」となっているが、個人的にはそういう一過性のあおりを受けずに、ベースとなっているアイデアをじっくりと醸成させていってほしいと思う世界だ。映画のThe MATRIXでは、人間は自分たちが置かれている状況を知らずに仮想世界に暮らしていたが、SLは人間が自分の意思で飛び込む仮想世界と言ったカンジか。現実世界から逃避したい人間が、ドップリとディープに逃げ出せる空間をつくってくれるのがSL(今はまだ完成さたものではないが、そういう風になると思う)。もちろんSL内でのavatar関係に辟易したら、自分の意思で現実世界に再逃避できるし、便利と言えば便利、自分勝手と言えば自分勝手。でもまぁ結局はそれが人間の本質であるような気もする。将来的に基盤として成熟していけば広告代理店などが言っている媒体として機能する可能性があるとも思うが、それ以前にSL内での経済圏と言うか、生活基盤の成熟が必要だと思う。
あまり取り上げられていないのだけど、現在の1つのグリッド(現在は1グリッド=
1シミュレータ=1台のサーバもしくは1CPUコアというのが基本構成。デュアル・コア・プロセッサをベースにしたサーバの場合は2つのグリッドを1台のサーバがサポートする。一部のサーバではデュアル・コアのAMD Opteronを利用しているともドキュメントには書かれていた)に収容できるavatar(エージェント)は約100(約がついて表記されているあたりも微妙だだけど、ドキュメントの中でこの値は今後も随時改善されていくと言及されてもいる)、primitive(オブジェクト)の数は15,000(avatarが装着しているものを含まず)。ベーシックなx86/x64プロセッサを使ったプラットフォームのLinux上で、あれだけの仮想世界をシミュレーションしていることを考えたら、これはこれで結構スゴイ数字だと思う。そう思うのだけど、これらの数字はハイプな波に乗って世の中の美味しいところだけを食って生きたい代理店筋にはあまり嬉しくない値なので、なかなか表面には出てこない。だからかも知れないが、最近ポジティブな話題に乏しい彼らは、ハデな建造物やavatarなどを並べ立てた画像や飾り立てられた言葉だけで、スマートなイメージを植え付けようと必死になっているような気もする。
かと思えば、わずか数十分程度のリサーチで否定的なコメントを残したりしている業界関係者もいるが、果たして彼らは用意されている膨大なドキュメントをどこまで読みこなしたのだろうかと首をかしげたくなる。そもそもその程度の時間で全容や可能性を把握できるようなものなら話題にもならないだろし、その程度の浸かり具合/嵌り具合でクソ偉そうなコメントを書いて原稿料を搾取されてるのも(結局そのツケは紙媒体を購入した消費者にまわってくるのだし、活性化が進む昨今のブログ界の動きを見ていると、そういうのを搾取と表現してもなんら差し支えないように思える)迷惑千万なハナシ。
要は、「肯定的な意見でも否定的な意見でも妙な先入観をオーディエンスに埋め込もうと意図してるものは、なんとなく鼻についてしまう」と言う個人的な意見なのだが…。
ま、そんな話はさておき、リサーチついでに2つ持っているアカウントの1つで島を1つ(=1グリッド)購入した。維持管理コストなどを考えたらけっこうな金額だが、私個人の財布の中身が減るわけでもないし、自分から率先してそういう方向に持っていったワケでもなく、ディシジョン・メーカーの決断もあってとりあえずナンでもやってみようか(っつうか、結局手を下すのは私なんだが…)と言う訳で、そんな運びとなった。
で、前置きが長くなったのだけど、ここで登場するのがお題目にある
Backhoe.app。
拡張子を見ればわかる通りOS X用のアプリケーションで、ユニバーサル・バイナリとりてフリーで提供されている(提供元のがどういう素性のものであるかはWebサイトを参照のこと。ちなみにNota beneはラテン語)ランドスケープ・デベロッピング・ツール。百聞は一見に如かずなので、詳細は下の画像を見てもらえばわかると思う。ランド/アイランドの地形(標高などの、あくまでも形のみ)を意図もカンタンに編集できる。ほかの外部ツールでも編集できるし、もちろんSLの中でavatarの手やコマンド(
llModifyLand)での編集も可能だが、そんなものは面倒くさくてやってられない(いや、正直なハナシ。llModifyLandにはdumpしたSQLからデータベースを復旧させるようなアプローチでランド全体を再構築する際に利用できると思うが、今はまだアイデアだけで実際に手を下してないのでナンとも言えない)。
編集の手順はいたってカンタン。自分のランドに降り立って、メニュー・バーからWorld Region/Estateと進み、開いたサブウィンドウのTerrainタブで「Download RAW terrain」ボタンをクリックし、現在の地形の基となっているRAWファイルをダウンロードする。後はこのファイルをBackhoe.appで開き(先にオリジナルファイルのバックアップをとっておくのを忘れずに!)、ごそごそといじくり回すだけ。マニュアルを読んでもいいが、インタフェースがシンプルなので「習うより慣れろ」で何度も遊んで見る方が絶対に楽しいと思う。マニュアルを読むのは「ん?」と思った時だけにする方が面白い。編集後のファイルは先のTerrainタブで「Upload RAW terrain」ボタンを使ってアップロードする。SLではテクスチャなどのファイルのアップロードには通常L$10が課金されるが、この*.rawファイルのアップロードには課金されない。だから思ったとおりの地形ができるまで、何度でも心置きなくチャレンジできる(っつうか、ランド/アイランドを所有した以上、相当な額のみかじめ料を取られてはいるが…)。
このエントリの内容が琴線に触れたなら、ぜひとも使ってみることをお奨めしたい。


P.S.
右も左もわからない中、なんとなく建物とかもスクラッチから作ってみたりしている。小さなダイアログで数値制御している時は、やはり「CADの3Dデータがそのままアップロードできて適用可能なら…」なんて思ってしまうのも事実だ。primitiveデータのアップロードになれば*.dwg/*.dwxなどからprimitiveへの最適化&変換ツールが登場することは必至だろうなぁ。

|by Nagarazoku : 13:16|コメント (0)|トラックバック (0)|
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