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2006年09月05日
【
天満の「ことぶき」で一人焼肉 】
東京で焼肉を食う度に思うのは、まず値段のコト。別に法外な値段だとは思わないし、まぁ、値段に正比例して肉質も良いモノが出されているとは思うが、基本的にどっか根っ子の部分で高いと思う。場所代なんかが織り込まれているのだとは思うが、そういうのを差し引いても高いような気がする。飲食店での人件費やらバイト代やらが大阪と大差ないのを知った後では、なお更。んでもって、店内の装飾に懲りすぎなような気もする。その分が今食ってる肉の値段に反映されているかと思うと…。でもまぁ、値段のコトはいいや。どうせ食いたくなったら食いに行くんだし(家で焼肉をするのは好きじゃないので、焼肉と言うと外食になる)。
それからもうひとつ、東京で焼肉(ホルモン含む)を食う度に思うのは、カウンターで一人で食う焼肉屋が無いってコト。これもまぁ、ほとんどの場合は嫁がくっついてきたりするので、一人で食う店を探す必要はなかったりするのだケレド、それでもたまに一人で飯を食う時なんぞ、焼肉が食いたくなるとチョト困る。
以前、恵比寿の「徳ちゃん」が汚い店だった頃は、まだ一人焼肉を想定したカウンター形式だったように記憶しているが、数年前に改装されて以来、黒を基調にした「それなり」に洒落っ気を持った内装に変わり、これもまた最低二人を想定した店の作りになった。相変わらず道路にまでモクモクと煙が立ち込めているあたりは今尚野趣にあふれた雰囲気を醸し出しているものの、客層も立地に応じた典型的な層に変わってきていて、これまた足が遠のくばかり。それに以前のような値ごろ感も薄れているのも事実だし。あえて具体的な部分は述べないが、お会計の段になってみれば、近隣の「トラジ」や「こぐり」と大差ない数字が伝票に書かれていたりすると、「これはちょっと如何なモノかと…」と思わざるを得ない。
新宿の思い出横丁あたりには一人焼肉を想定した店があっても良さそうなものだが、これもまた見当たらない。関西圏、特に大阪市内には一人焼肉を想定した店が随所に見られることを考えれば、やはりこれは関西と関東の文化的な差異なのだろうかとも思う。
店の引き戸を開けるともうそこはすぐにカウンターで、その上に一人用の焼肉コンロが置かれているか、もしくはカウンターの中にビルトインされている。先にことわっておけば、この手の店で肉の云々を言うのはナンセンス。もちろん後述するように良い肉を安く出す店はあるが、この手の店では、ふらりと入れる安さと気軽さが大事なのだ。
で、背中を通りに向けてカウンターに一人で座って哀愁を漂わせながら、瓶ビールを手酌しながら、ちびりチビリとすすりつつ、ホルモンなり焼肉を食らう。生ビールでも悪くないのだろうが、やはりペースを考えると瓶の方が温くならなくて良いような気がする。
もちろんこの手の店で二人でカウンターに並んで座り、肩を寄せ合って男女が焼肉を突っつくのも良いもんだと、個人的には思う。当然、友人と一緒に並んで座って、コンロの上で焦げて干からびた肉片を箸遊びしながら仕事上のグチをタレつつ、ダラダラと飲むのも絵になる。
食い倒れを標榜する大阪なので、当然にハズレな店は極めて少ないのだが、肉が美味いとか不味いとかそういうのとは別に、人情味と言うか、ま、別の意味でのzestがそこにはあるような気がする。ふと今思ったのダケド、一人で焼肉を食らいたくなる時はひょっとするとこのzestの方を味わいたくなった時なのかも知れない。
先の日曜の夕方、婆さんと早めの夕飯を食いに出た。「寿司」と言うことでめずらしく二人の意見が一致したので、近所の寿司屋へ軽く摘みに出た。食い終わった後、アタシはと言えば、なんとなくまだ「家に帰ってゴロリ」と言う気分ではなかったので、婆さんだけを先に帰して天六のあたりまでブラブラと散歩。天七で映画でも見ようかと思って映画館の前まで行ってみたが、どうも観たい映画がやってなかったので、仕方なしに今度は商店街を抜けずに天神橋東通りを通ってブラブラと天満の方へと。
と、なんだかこの界隈も雰囲気が変わり始めている。
ちょっと景気が上向きなのか、このあたりにも小洒落た店が増え始めている。以前から食道楽者にとっての隠れスポットではあったものの、洒落た店なんぞは皆無に近かっただけに、ちょっと不思議な気がした。心なしか昔からやってる店の灯も華やいでいるような、そんな雰囲気。
そんな雰囲気を横目に、市場の脇を抜けてJRの高架下へ出た。っと、なんだか急に一人焼肉をしたくなった。寿司の量を控えていたので、腹には余裕がある。
まぁ、こういう時に天満界隈で行くべきは「
ことぶき」。他に全然選択肢が無いのかと問われれば、全然無いとは言わないが、やはり一人焼肉を堪能したいのであれば、「ことぶき」だとまず外すことは無い。肉は美味いし。
カウンターに一人で座って、その日あったコトなんぞを「ぼ~」っと思い返しながら、ホルモンを突っつきつつビールを啜る。背後の引き戸越しに暖簾が風に揺られてる。外からはオバチャンの客を呼び込む声が聞こえる。初めてこの店の前を通るヒトはこの呼び込みにちょっと引いてしまうかも知れないが、機会があれば吸い込まれてみれば、案外に心地よい空間がそこにはある。
テーブル席もあるので、数人単位で肉も突けるし。値段も極めてリーズナブル。大して量を食わなくても、決してイヤな顔などされないから、「ミノと瓶ビール」とかだけでも全然OK。このあたりの気さくさ言うのは、やはりこの手の店の特長なんだろう。ま、浪花節が聞こえてくるってワケでもないのだケレド…。

P.S.
そうそう、この日、実を言えば、アタシが焼肉を食ってる横には店の大将が座っていた。そしてその反対側には、タブン何十年来の常連らしいヒト。最初、対象はそのヒトと話をしていたのだが、そのうち二人とも、脇のスツールの上にアタシが置いたカメラの方をチラチラと見はじめた。どうも、一眼レフが気になる様子。
そのうち大将が、話かけてきたので、こちらもボチボチと返す。で、話がカメラのことに及んだ。アタシはと言えば、ノラリクラリと、デジタルカメラの長所と短所を知ってる範囲で返す。と、大将がいきなりメモを取り出して「ヨドバシで何と言えばこの手のカメラを買えるのか」っと訊いてきた。どうも、本気でデジタル一眼が欲しくなった様子。
もう、こういう時はPENTAXのエバンジェリストになりますよ、アタシは。Canonの5Dを抱えていたにも関わらずね。ああだこうだと言いながら、大将がカタカナで「ペンタックス」と書いた脇に、アタシはしっかり「K100D」と追記しておきました。
まぁ、オトコはいつでもメカが好きですからね。
キモチは判りますからねぇ。
|by Nagarazoku : 10:41|コメント (0)|トラックバック (0)|
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