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2006年09月01日
【
火星年代記 】
火星年代記と言う単語を耳にして、その人が示す反応は大きく2つに分けることができると思う。「?」と「!」だ。もうちょっと細かく4つくらいに分けてみれば、「??」と「?!」と「!」と「!!」に分類されると思う。
「??」はサイエンス・フィクションに関心を持ったことが無い人、もしくはあまり関心の無い人。「?!」は過去にちょっとだけサイエンス・フィクションに関心を持ったり、あやうく泥濘(ぬかるみ)に足を突っ込みそうになった人。「!」は今は堅気のフリをしていても、過去にはドップリとサイエンス・フィクションの泥沼に浸かったコトのある人。「!!」と反応した人は、ま、アタシが言わなくても自分をわかってるヒトでしょう。
アタシはたぶん「!」の組。DAICON 3なんてのにも行きましから。
サイエンス・フィクションと言えば、光線銃ビュンビュンの宇宙船ギュンギュンで、異星人がギャォォーと言うのを一般にイメージされてしまうのが悲しいところ。確かに一つのジャンルとしてそう言うスペース・オペラもあるのだけれど、決してそれが主流と言うワケでもない。人間の人間たる悲しみや苦悩などという壮大なスケールのテーマを扱っている作品も数知れず。ま、確かにそういう作品にハマってしまうと、ソレはソレでかなり問題なのだが…。
火星年代記と言うのはレイ・ブラッドベリの代表作にして、今尚語り継がれている偉大な作品(古典SFと言ってしまうと、ちょっと語弊があるので…)。SFと言う目を通して、これほどまでに人間の性を上手く描き出されてしまうと、もう、ぐうの音も出ない。「文明批判的な作品だ!」と大鉈を振られてしまったら、まぁ、それはそうなのだけども、「文化を台無しにする文明は、自らが成立つのに必要とされる礎である文化を否定してるというパラドクスの元に、批判/否定されて当然である」と煙に巻くしかないと思う。
実はこの作品、映像化されていて日本でも大昔にNHK様で放映していた。
親父がなんだか観てたのをアタシはすかさず横目で見て、オマセなアタシは心の中で「お、これは火星年代記ではないのかい?」と思ったのだが、SFモノが嫌いな親父は5分と経たずに他のチャンネルに切り替えてしまった。ハナタレ小僧のアタシには当然チャンネル権なんぞはなく(っつうか、もともとTV嫌いだし)、それっきり観る機会もないままに時が過ぎ去っていたのだが、昨年末、何の前触れもなく紀伊国屋様から
火星年代記 メモリアル・エディションとして再編されて登場した。しかも早川書房から出ていた邦訳初版本の復刻版までバンドルされて…。
文明批判的な作品が文明の波に乗り時代をこえて生きながらえ、そしてまた語り継がれていくというのも皮肉だと思いながら、アタシも迷わず予約購入したクチです。
と、ココまで読んで琴線に触れたヒトは迷わずAmazonへGoです。上のリンクはアタシのアフィリエイト・リンクになってるので、間違ってもクリックしないように。もちろんクリックして買ってもかいいけど「買ってみたけど、面白くなかった!!」なんて苦情は一切受け付けないので、念のため。

|by Nagarazoku : 00:02|コメント (2)|トラックバック (0)|
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「!」
原作ファンのわたしとしては、NHKで放映されたときには、思いっきり「違う!」と叫んでしまいましたよ。ロック・ハドソンに向かって、心のなかで「あんたはマクミランだけやってなさい」と叫びました。
スピルバーグあたりがきちんと映画化してくれることを期待していたんですけれど、物語のほとんどが1999年から2005年の間に起こってるので無理そうですね。近過去ものは映像化しにくそうです。
1999年になったときに「あ、これで『火星年代記』は映画になりにくくなる」と思って悲しくなりましたが、去年あたりからは、もはやパラレルワールドという設定にでもしない限り、成立しない物語になりました。(涙)
「地球人が持ち込んだ水疱瘡で、免疫のない火星人が次々と死ぬ」という設定は、ヨーロッパ人が持ち込んだ伝染病(水疱瘡を含む)でアメリカ先住民族が次々と死んでいった事実をなぞらえたんだそうです。いい年して水疱瘡にかかって40度近い高熱が続き2週間苦しんだわたしは、水疱瘡に罹った火星人の苦しみが、多少はわかるような気がします。(違…)
ところでAmazon.com経由でオーディオブックをダウンロードしたことがありますが、朗読をしているのはなぜかブラッドベリ御本人。こういう作品こそ、プロに朗読してほしかった。
投稿者 ふくしまゆみ : 2006年09月01日 10:32
>ふくしまゆみ様:
コメント、アリガトウゴザイマス。
原作は叙事詩みたいなものですものねぇ、あの世界を映像にするというのは…、ですね。
映像のショボさも良く指摘されていますが、そこはソレ、あの時代にあって、あの世界を上手い具合に端折ってまとめたものだなぁと、ま、個人的にはそんな風にとらえています。原作とは別の作品だと思えば「ね、それは言わない約束でしょ」的に飲み込むことはできるのではないかと。
映像と言う媒体を使うことで、かなり読者層も広がりを見せたのではないかなと、勝手に思い込んでたりもするのですが…。彼の地でもステレオタイプのSFファンをどのようにしてよりディープな世界へ引きずり込むかは永遠の課題ですし。(違
って言うかブラッドベリ本人の朗読って…。
ちょっと聞いてみたいような、聞いちゃいけないような…。
抑揚とか、やはりストーリー物はプロの俳優や声優にお願いした方が臨場感ありますしねぇ。
投稿者 Nagarazoku : 2006年09月01日 14:36