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2006年05月11日

【 続:Thin Clientの花は咲くか? 】

来週中に日本でもSun Ray Software 4が正式発表になるはずである。それに先駆けてハードウェアのSun Ray 2とマルチヘッド機能を備えた上位機種のSun Ray 2fsが発表になったが、本国のサイトを注意して読んでみれば、いつのまにかthin client(シンクライアント)という表記が意図的に削られている様子。今までは同社はSun RayファミリをUltra-Thin Clientと呼んでいたのだが、これまで販売されていた機種からもUltra-Thin Clientと言う表記が消え、Virtual Display Clientと言う表記で統一されている。

製品名称としては、Sun Ray Ultra-Thin ClientsのOEMボードだけがThin Client OEM Boardとなったままだが、それとてわずか2製品。

実体が在りながら、何がどのようにバーチャルでディスプレイなクライアントなのか定かではないが、Virtual Display Clientと言う表現は巷にあふれ出したシンクライアントと言う言葉を嫌っての意図的な措置のようにも取れるし、それは変に深読みしすぎてるだけとも思える。しかし前者のような受け取れるのはこれまでのSunの傾向を知ってるからで、ま、ありそうなハナシ。

Sun Rayで思い出したが、KK(日本法人)では昨年末からSun Rayキャンペーンなどと称して既に型落ちすることが確定している製品を何も知らないユーザにサーバと抱き合わせて叩き売りしていたが、さすがに売れ行きは悪かったようで、期間をこの5月末まで延長して悪あがきを続けていたりもする。期間を満了する前に、運悪くクライアント機のSun Ray 2が出てしまったので、これまた営業サイドの方々が客先でどんな風に言い逃れをしているかとても興味深いのだが、そこまで突っ込んだハナシを聞く機会も無く、遠巻きに傍観してたりする今日この頃。

約1年ほど前、シンクライアント版のWindows XPの噂が流れたのを受けて「Thin Clientの花は咲くか?」と言うエントリを書いたが、はたしてこの1年でThin Client市場は変化もしくは進化したのだろうか?

実はSun Ray云々とか言いながら、少々期待していた部分もあったのでハード・デバイスとしてのSun Ray 2が発表された時、思わず落胆してしまった。Sunならもっと煮詰めてまったく違うアプローチが出来たのではないかと、そんな風に思えたからだ。やろうと思えば、従来の製品ラインはSun Ray 170に任せておいて、新しい試みでは一気に端末のデバイス製品を持たないトコロまでできたのではないか。漠然とそんな思いがこみ上げてくる。

イメージとしては昨年の5月にNTTコムウェアとノベルが発表している「USB-Linuxシン・クライアント」ライクな製品。と言ってもブータブルである必要はなく、動作するOS上で分離されつつもゲストOSライクに動けば良いというハナシ。もちろんネットワーク上のバックエンドで専用のサーバ・ソフトウェアとストレージ・リソースがあって、ローカルで賄うべきでないリソースは全てこちらを利用するような、そうい製品を思い浮かべていた。もちろんホストOSがWindowsだったりしたら、ユーザの権限の範囲でそのWindowsのリソースを利用できるようにすればいいし、ローカルのリソースへのアクセスやその逆のアクセスもシステム管理者側で設定できれば無駄も少なくてすむし。しかし新しいSun Rayも蓋を開けてみればやはり今までの延長線上の製品。残念。

結局なんだかんだ言っても、シンクライアントを導入する際のネックとなっているのは「専用」のクライアントを「別途」用意しなければならないと言う部分にある(と思う)。本当に専用ターミナルとして使う必要がある場所(キオスク的な利用場所とか金融機関とかね)以外では、ユーザの視点で考えれば既存のPC環境だって捨てがたいし、すでにリソースがあればそれを利用したいハズ。そういう意味ではNTTコムウェアの製品もかなり良い線まできているとは思う。しかしWindowsやローカルのOSを完全に殺してしまうのもなんだか違うような気がする。一世代前の発想でならこれはコレでOKなのかもしれないがシンクライアント2.0的には、ぜひとももう一歩踏み込んでほしかった。

と言うコトでSun Ray Software 4の計画が着々と進んでいるのを耳にしていたアタシは密かに期待をしていたのだが、めいっぱいの不発弾。先に書いたようなUSB構成で出てきたら、事務所の環境、特に事務系の環境を根こそぎ切り替えてもいいかなと考えてたので(アタシが遊んでみたいだけと言う話もあるが…)、非常に残念でもある。

個人情報の保護だナンだと騒がれつつ、せっかく良いチャンスかも知れないのにちっともシンクライアントが浸透しないのは、やはりこういった痒い所に手が届いていないからなのではないかと思う今日この頃。

いやそれとも、キッパリとこの程度のものだと理解するべきなのだろうか。

|by Nagarazoku : 00:07コメント (0)トラックバック (0)

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