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2006年04月19日
【
燗適器と書いて「かんてき」 】
仕事を済ませた後、晩飯でも食おうかと一人でぶらりと難波へ出た。昨晩のコト。
アタシが難波をブラリとするのは珍しい。普段、大阪に舞い戻った時は実家もしくは新大阪界隈のホテルに寝泊りするので、そのネグラの位置関係上、「北」の街を軸に飲み食いする。しかし今回は珍しく心斎橋に宿を取った。
めずらしく南に宿を取ったのは、今朝一番に事務所に業者が入るから。さすがに担当者が居ないワケにもゆかず、万が一寝坊しても徒歩で事務所に行ける場所に宿を取ってみたと言う次第。できれば今週中には新しい基幹と外へのネットワークを開通させてしまいたいから、詰め込みスケジュールになってしまった。
ま、んなワケで昨晩は南の街で晩飯を食らわねばならんコトになったのだが、どうも普段と違う足場だとシックリこない。一昨晩は悪友に声をかけて一緒に飲み食いしたので、さすがに2日レンチャンはキツイし、かと言って、他の友人もみんな大阪の北の方(もう隣は京都府ってカンジなトコロ)に在住なので、わざわざ声をかけて南側まで呼び出すワケにもゆかない。
で、一人で南の街をあっちへフラフラ、こっちへフラフラ。
アテなど無いのだが、しばらく来ない間に変ってしまった街並みや、入れ替わってしまった店などを確認しつつ(なんじゃそりゃ?)ブラブラ。
しかし、よく考えてみればさすがに一人だと、キチンとした店構えのトコロで食うのも面倒。正直、途中から困ってしまった。
梅田界隈だと、堂山界隈のすし屋にでも入って適当に折に詰めてもらって、それを持って行き着けのホモバーとかに顔を出して偉そうなカオで「茶でも出せ、ココで食う」とか言えるのだが、さすがに南にはそういうワガママを言える程知り合いの店はないし。
とは言え適当に何か食って退散するのもシャクだし。で、アテもなくウロウロして、とある角までやってきた。昔、その角には扉の無い焼肉屋があった。冬場は屋台のように垂れ幕と言うか、テントで覆われていて、独特の雰囲気をかもし出していて、ひじょ~に興味をそそられていたのだが、あまりにも別世界なカンジがして、ついぞ足を踏み入れたことがなかった。
しかし、今はアルミサッシが付いている。一瞬、別の店になったのかと思ったが、ニオイも同じだし、看板を見ればやはり以前と同じ店。「ちょっとばかり小奇麗にはなったか…」と思って暖簾のワキから店内を見てみれば、あいかわらず油でコテコテ。しかし、以前ほど入りにくい雰囲気は無い。果たして、入りにくく無くなったのか、それともアタシの根性が座って入りやすくなったのか、そのへんは定かではないが。
他に行くアテもなし、せっかくだからカラカラとサッシを開けて入ってみた。
一言で言えば店内は昭和のまんまである。もちろん値段も昭和のまんま。昭和30年代からやってると言うから、そりゃ昭和だわ。そんな昭和っぽい焼肉屋で、ホルモンとビールを頼む。ぐるりと見てみれば、客層は一人で来てるオッサン数人、そしてカップルと言うより「昔は」アベックだったと言う雰囲気のオバチャンとオッチャンが1組。歴史を刻んできたカウンターに、「どん!」と七輪が置かれた。七輪、そう関西で言うトコロの「かんてき」である。
「かんてき」の上におかれた網にホルモンを「じゅじゅ~っ!」と乗せて、焼けるのを待ちながらビールを飲む。そういえば、店の看板にルビ付きで燗適器焼肉と書かれていた。この漢字は正解なのだろうかと思い、店の兄ぃに訊いてみた。するとどうも彼曰く、当て字ではなく、「かんてき」は「燗適器」と書いて正解らしい。
いやぁ、知らなかった。読んで字の如し。確かにお燗に適した器だし。
肉の味とか、細かいコトは抜きにして(別に不味くはない)、昭和の雰囲気の中でホルモンを食えたコトと、「燗適器」と言う漢字を知ったコトで大満足。
帰りがけに店の名刺を貰ったのだが、残念ながら、こちらの方には「燗適器」の文字は無し。ぜひとも増刷時には版変えして「燗適器」の字を入れて欲しいものだと思う。七輪と言う言い方も嫌いではないが、「燗適器」の方がなんだか素朴な気がするし。特に大阪では。
帰ってから、Webで検索をかけてみたものの、Google様でも「燗適器」の文字でヒットするのは数件しかない。
ただでさえ「かんてき」ってコトバの認知度が下がりつつある一方なのに、漢字まで消えてしまってはイカンと思い、エントリに追加。燗適器と言う漢字を生で見て、ニオイと共に記憶に刻みたい片は、ぜひとも
この焼肉屋の前まで行ってみてくだされ。

|by Nagarazoku : 09:28|コメント (0)|トラックバック (0)|
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