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2006年03月12日

【 レンテンローズはBack Schön 】

クリスマスの頃から、おゴージャスなヒラヒラした大振りの花弁を開かせる方はHelleborus niger(ヘレボラス・ニガー)で、これがホンモノのクリスマスローズ。おゴージャスな分、お値段も少々張ったりする。ちなみにクリスマスローズは英名で、文献なんかではH. nigerなんて書いてあるのがソレ。

2月の中ごろからこの時期にかけて植木屋の店先に並ぶ通称クリスマスローズはlnenten rose(レンテンローズ)。レンテンローズも英名で、和名は節分草 。学名はHelleborus orientalis(ヘレボラス・オリエンタリス)で花言葉は「追憶」。

クリスマスローズもレンテンローズも同じキンポウゲ科(Ranunculaceae)クリスマスローズ属なので親戚だから、名前が売れてるクリスマスローズにあやかって「春咲きクリスマスローズ」として売り出されたレンテンローズが、いつの間にか普通にクリスマスローズとして流通しているのが本当のトコロらしい。

クリスマスローズはgorgeousな感じ(英国風に言えばfabulousか…)がするが、レンテンローズはどちらかと言えばgraceといった面持ちか。レンテンローズの少し枯れた雰囲気は、日本人の好む微妙なワビサビ感に共鳴する(ような気がする)。どこか恥ずかしがるようにうな垂れて咲くレンテンローズの花は、それがまた、妙に可愛らしくもある。

クリスマスローズはご存知のように一鉢で数千円。その影響もあり、親戚のレンテンローズもクリスマスローズと言う名前を付けられ、それなりのお値段で売られていたりする。よほど花が好きでなければ、「う~ん、どうしようか」と言う値段。

昨日、嫁と買い物に出かけた時、植木屋の前で、一鉢何百円で小ぶりに株分けされたレンテンローズを見つけた。何百円なら缶ビールを数本我慢すれば良いだけの話だ。買い物の帰り道、件の植木屋に寄って、一鉢買ってきた。嫁が店員さんに訊いたところでは、ケッコウ強い草花なので粗雑に扱っても地下茎は生きてて、翌年には芽を出すので育てやすいとのコト。今は小さな株でも、大きく育つからお買い得らしい。数百円で二人ともかなり幸せなキブン。

ところで、和製カタカナ語にBack Schön(バック・シャン)と言うのがあるが(英語+ドイツ語の奇妙な言葉)、レンテンローズの花の立ち姿を後からみたものが正にそれ。

大振りな花のくせにうな垂れてて顔は正面からハッキリとは見えないコトも多いが、後から見た姿は、なんとも繊細さと大胆さが入り混じった独特の表情で魅せる。特に、花弁が見せる生き生きとした感じは、なんとも言葉では表現し難い。陽をあびて能し、日陰でも能し。華やかでもあり保守的でもあり、緻密でもあり冒険的でもある。

もっとも、正面から見た時はあまり良くないというネガティブな意味でのBack Schönには当てはまらない。でもやはり正面から見るよりは、後姿を愛でているほうが落ち着くから、レンテンローズの花はBack Schönで良いのだと、個人的には思う。
レンテンローズはBack Schön
P.S.
ところでHelleborusの意味は「死に至らしめる食物」で、語源はギリシャ語。毒性の強いヘレブリンがレンテンローズに含まれているコトを考えたら、なるほどと思えなくもない。

|by Nagarazoku : 01:33コメント (0)トラックバック (0)

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