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2005年06月03日
【
Sunの迷走は「まだ」終わらない 】
IT関連のメディアだけならまだしも、米各紙のビジネスセクションのトップでも報じられているように、米国のビジネス・メディアやアナリストもSunによる今回のStorage Technology Corpの買収には懐疑的。兼ねてより同社の価値を高める大型買収を行うとCEOは明言していたが、今回もお粗末な結果に至るかもしれない。ネットワーク畑のヒトは覚えているかも知れないが、Nauticus Networks社の買収後もSunは大した実績を残せてなかったりする。
ジョナサン・シュワルツがCOOに就任してそれまでのソフトウェア・ラインの見直しを図り、Sun Java Enterprise Systemとしてサブスクリプション・モデルと銘打って提供を始めてから約2年半、大きな成果は上がっていない。当時ジョナサン・シュワルツが出した指針はソフトウェア中心の「システム・パンパニー」としての再生。CEOのスコット・マクニーリもその頃は同調して「私達はサーバ屋ではなく、システム・パンパニーである」とインターナルの社員啓発用資料(2004年の欧州インターナル用プロモーション、Project Mojo参照)でマクニリ節を披露していた。
しかし件のJava Enterprise Systemも特にエンタープライズ級の顧客に大きな実績を残せず「コリャダメだ」ってコトで、今年に入って急遽方向転換し、利用できるソフトウェア機能を限定した「Sun Java Systemスイート」て切売りを始めた。要するに大口顧客がダメなら中小企業市場を狙おうという浅はかな考え。ソフトウェア製品名がコロコロ変わる(中身は一緒なのに…)だけならまだしも、こんなにしょっちゅう方向転換されちゃ、ユーザだってどんどん離れていっちゃうでしょ。
そんな中で昨今のストレージ市場の活況を「指をくわえてみてるダケじゃつまらん」的な今回のStorage Technology Corpの買収。やっぱり箱モノを売って大きく稼ぎたいと言うのもホンネなのだろうか。同社のハードウェアラインを影で支えてきたストレージ製品群、StorEdge(OEM製品も多いが…)の販売に悪影響を及ぼさなければ良いのだが…。(ひょっとすると、Sunにハイエンド・ストレージを提供してきた日立がIBMと手組んだコトへの、しょーもない面当てかも知れない。)
実はこうやって箱モノに気を取られつつも、Sunは水面下でソリューション・プロバイダーとしてのポジショニングを確立しようと躍起になっていたりもする。勿論敵方はIBM。エンロン事件以降、米国の法改正で監査機関がコンサルティング部門を持てなくなった背景もあり、IBMはPwCコンサルティングを手中に収めることに成功し、ソリューション・プロバイダーとしての活動がいよいよ本格的になってきている。Sunはそれを横目で睨みつつManageability Service(まだインターナルだっけ?)やPreventive Serviceなどで顧客の囲い込みに躍起だ。自分の置かれている立場が判ってないから、こういった無意味なジャブを繰り出せるのも同社の特長と言ってしまえばそれまでなのだが。
不謹慎なハナシかも知れないが「なんちゃって」なSunウオッチャーであるアタシは、同社が右へ左へ蛇行する姿を見てけっこう楽ませてもらっている。
以下はNYTに掲載されていたS&Pのコンピュータ・ハードウェア・アナリストMegan Graham-Hackett女史のコメント:
"I think most analysts and investors expected Sun to make an acquisition that would really bolster their top line, they're still in a position where investors aren't so sure that they can survive in the long-term on their own. Can they survive as the computer hardware market faces an evolution in its life cycle, as high-end products become commoditized?"
「アナリストや投資家がSunに期待していたのは、本当に同社の価値を高めてくれる買収なのです。しかし、今回の買収でも彼らはまだ長期に渡ってSunがSunだけでやって行けると投資家に確信させるポジションには立てていません。ハイエンド製品に対する敷居がますます低くなり、ライフサイクルの進化に直面しているコンピュータ・ハードウェア市場でSunが生き残って行けるかには疑問が残ります。」
|by Nagarazoku : 11:26|コメント (0)|トラックバック (0)|
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