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2005年06月03日

【 スパコン競争、不毛だねぇ 】

文部科学省が次期スパコン開発に冠したコメントを疑問に思った。ロイターによれば、2011年のカットオーバに向けて「Blue Gene/Lに奪われた世界最速スーパーコンピュータの座を取り戻すシステムを開発したい」となっていた。アタシ的には世界最速を目指すより、世界で最も効率的なスパコンを目指してほしかったりする。

地球シミュレータ開発当初、当時の情報通信技術戦略本部が掲げていた「地球シミュレータの開発に関する施策のポイント」では
地球温暖化等地球規模の複雑な諸現象の解明・予測等を目指し、従来の約1,000倍のシミュレーション性能の達成を可能とする超高速並列計算機システム「地球シミュレータ」を開発することを通じ、計算科学技術の飛躍的な発展を図るとともに、地球科学技術分野の研究の加速化に資する
となっている。時期的に考慮すればITバブルでイケイケだった頃の視点。う~ん、首位奪還も新規開発もエエのだが、総額400億円もの開発費用をかけた地球シミュレータへの投資は回収できたんかいな? 小耳に挟んだトコロでは、1年間の電気料金だけで10億円ってのはチョットねぇ、イケてないねぇ。ナニカシラ、シャクゼントシナイゾ。

地球シミュレータにナンの恨みがあるワケでもないのだが、財務省の平成15年度予算執行調査事業概括表なんかでも
  • 引き続き節約に努めるとともに、実績を予算に反映させることが必要。
  • 多様なニーズに応じるため、利用基準の明確化が必要。
なんて書かれてたりする(ちょっと古い資料だが、その他の資料なんかでも同じようなコト書かれてますねぇ)。内閣府の資料なんかを見ると、地球シミュレータに関する平成15年度の予算は54億4100万円、平成16年度で59億2900万円だから、これに見合うだけのナニガシかの益が上がってきてるコトを期待するのだが、う~ん、どんなモンなんでしょうか。お国が旗振りをする形でのスパコン開発も、そろそろ次のステップへ踏み出しても良い頃ではないだろうか。

ってな具合に婉曲に表現してると「ナンヤコノオッサン、ワケワカメナコトホザキオッテ」と言われてしまいそうなので、各ベンダの皆様のカオが引き攣るコトを承知の上で具体案を上げさせてもらえば、ユーティリティ・コンピューティングでスパコンを提供してもらいたかったりする(無茶苦茶でんがな…)。ユーティリティ・コンピューティングは昨年流行って、もうすでに廃りかけた(営業さん、ゴメンナサイ)キーワードだが、本当に各ベンダーが謳うように、然るべきコンピューティング・リソースを適切な価格で適時に提供してもらえるならこれほど嬉しいコトはない。いまの仕組みのように「親方日の丸」的な考えで基盤を用意し、利用を希望するユーザにリソースを切り売り提供するのではなく、基盤をゴッソリとベンダーに背負ってもらいたいのだ。この手の事業で各ベンダーが今までに吸ってきた甘い汁を考えれば、このくらいの罪滅ぼしは是非ともお願いしたい。

地球シミュレーターがバージニア工科大学のビッグマック(ハンバーガーじゃないヨ)の20倍以上の開発費用でたった3倍の演算力ってのを考えても、ナンバーワン信仰を鼓吹する文部科学省の面々もそろそろアタマを切り替えて「今までのやり方」や「開発の在り方」を見直す時期が来てるんじゃないだろうか。そういった方面で、日本が世界に一歩先駆けてナニかを実証するってのも、タダ単に演算力だけ競い合うより面白いと思うのだが。

|by Nagarazoku : 00:03コメント (0)トラックバック (0)

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