≪ マスコミってナニモノ? |メインページへ戻る| 議員も官僚も出来高払いで ≫

2005年05月07日

【 放送のビジネスモデル? 】

まず最初に今回のタイトルが琴線に触れた方なら、来週発売される日経ビジネスの5月9日号に掲載される「ライブドア騒動は終わらない」、それから昨日からITメディア(Web)で公開されている「地上波のビジネスモデルが壊れていくことは、視聴者に幸福をもたらすか?」にも目を通しておくコトをお勧めする。日経ビジネスの町田徹氏の記事は現状を良く捉えている。そしてITメディアの西正氏の記事は相変わらずのNHK擁護。今回は民放のビジネスモデルをアッパレな程に誤解しつつ、NHKの受信料強制徴収を婉曲に支持している。ある意味両極にあって面白い。

さて、私たちは民放の番組を見ている時、放送を無料で受信していると思っているだろうか? そんな奇特なヒトはいないだろう。スポンサーがいて、制作費を各民放の放送局の社員の食い扶持を提供しているのはダレでも知ってるハナシ。

方やNHKは聴視者との間の自由契約の下で、契約者から受信料を徴収して制作費や組織の運営、そして職員の食い扶持に当ててきた。これも特に問題視される仕組みではない。徴収の方法や説明の仕方に問題があったとは思うが、今ココで言及するコトではないので取り上げない。アタシの書いた古いネタや、friendly氏のブログを参照してほしい。

で、お題目の、放送のビジネスモデルだ。そんなモノがあったのかと問いたい。カタカナで仰々しく書くようなモデルがあったのか? 商慣習はあったと思う。

媒体を押さえている一部の大手広告代理店とのアレコレや、スポンサー様のご意向にそぐわない放送を行わないなどなどの商慣習。その範囲でリッパに収益を上げ、株主配当も無視し立派な社屋を立て、芸能界さながらに女性アナウンサーをチヤホヤしたりしているものがビジネスモデルだと言うのであれば、なるほど、ビジネスモデルと呼んでも結構だ。

受信料に依存していたNHKの体制が大きく揺らぐ中、結局良く見てみれば民放だって在り方を考えなければならない時期に来ている。スポンサーだって的を絞り込み、広告への投資回収率を上げたいはずだ。米国では新聞の広告ですら的を絞りこむ方向へ動きつつあり、地方紙や地域密着型の広告が支持を高めつつある(すまん、出展は先月のNY Timesのどこかにある、興味があれば探してくれ)。スポンサーだって、効果が良くわからんモノにガバガバとカネを使えない時代になってるワケだ。ソコのトコロを民放各社も、美味いトコだけ吸い取ってる広告代理店もじっくりと考えた方が良い。

本当に自分たちにビジネスモデルがあったのかと、自問してみれば良い。

時代が変わって、環境が変わって、ニーズが変わって、今まで自分たちがメジャーだと思っていたのに、選択肢の一つに成り下がってしまうことはプライドが許さないかも知れない。しかしそこにプライドという下らないモノがあるからこそ、選択肢の一つに成り下がってしまうのではないか。次代に目をやり、手を打っていないダケじゃないのか。

先にに紹介させてもらった来週号の日経ビジネスの件の記事にこんな一節がある
地上放送は外的の参入さえ拒めば、安定した広告収入を稼げるビジネスモデルを抱えている。あえてリスクをとらなくても各局はこのパイを分け合い"共生"するのが心地よいと感じている。
なんとも的を射抜いた表現ではないか! この記事を書かれた町田氏に喝采を贈りたい。そう、各局は行き着くところ、現状の安泰を望んでいるだけなのだ。バカバカシイ。スポンサーが工面して支払った広告費用に対する効果なんてどうでも良いのだ。事実、CFの効果なんて正確には測れない。測ろうともしないし、測る術がないなら、測る術を考えるコトもしない。最初から効果が測れることを(正確かどうかは別として)売りにしているWebの広告は、少なくともニーズに応えてる。

オカネは使うタメにある、だよな。貯めるのが趣味なヒトもいるけど、基本的には使うタメのもんだ。消費者はジブン選んで、まぁコレならヨロシイと思ったモノやサービスに対して、相応だと納得できた場合にオカネを支払って消費する権利なり、所有してみたりする。ヒトコトで片付けてしまえば、必要なモノは手に入れる。必要のないモノは、ヤッパリ必要じゃない。最終決定権はオカネを支払う側にある。お小遣いをもらえる年頃になった子供ですら理解できるカンタンなハナシだ。

民放は広告を利用し、がんばって無料で放送しているなどと奢らないでほしい。ダレもタダだなんて思ってないから。事実タダじゃないし。巡りめぐって消費者の財布からお金が出てってるコトを消費者は実感してるから。消費者の目は民放の人たちが思ってる以上に厳しいんだヨ。

NHKの在り方を叩くのも良いが、そろそろ民放関係の方々も「人の振り見て…」と言うタイミングなのではないかい? 本当のビジネスモデルを考えなければならない時が来ているのではないかい? 広告代理店の方々もいつまでも甘い汁を吸ってられると思わない方が良い。民放との間の妙なコトがすっぱ抜かれる前に、モノゴトをキチンとしておく方が良いと思うのだが。

|by Nagarazoku : 00:32コメント (3)トラックバック (4)

トラックバック・スパム対策のため、このBLOGへのリンクを持たないページから送られたトラックバックは自動的に拒否されます。悪しからずご了承ください。
また、このエントリと全然関係の無い内容のページからのトラックバックは、アタシ的な判断で勝手に削除します。これも又、ご了承くださいマセ。

■このエントリーのトラックバックURL ≫ http://www.nagarazoku.com/mvt/mt-tb.cgi/80


このリストは、次のエントリーを参照しています: 放送のビジネスモデル?:

» 株主としての責任 from 考える葦のブログ
家に帰って、郵便物を見ていると、あまり心当たりのない封筒がありました。封筒には「(定時株主総会招集ご通知 在中)」と書いてあり、そうかボクも株主だったんだと思い... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年05月12日 00:14

» NHKについて from 考える葦のブログ
少し古い話ですが、先週発売された日経ビジネス(2005.4.25-5.2合併号)に前NHK会長の海老沢勝二氏の話が載っていました。 日経ビジネスには「敗軍の将、... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年05月12日 00:23

» 「NHK受信料問題で問われる日本国民の品性」って・・・ from Slash!Clash!Flash!
「愛知常時接続同盟」さんの[http://www.tremolo.x0.com/ webサイト]で、以下のようなインターネット記事がある事を知りました。 ... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年05月29日 02:54

» 【日経ビジネス】 from 一日一冊:私の定期購読
「日経ビジネス」 私は「日経ビジネス」「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」を購読していましたが、最後に残ったのが「日経ビジネス」でした。 「日経ビジ... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年09月26日 19:30


▼コメント(スパム対策のため、半角英文のみのコメントは受け付けていません。悪しからずご了承ください。)

はじめまして。
うなずきながら読ませていただきました。
ボクは少し視点が異なりますが、こちらからもTBさせていただきます。

投稿者 hoddy : 2005年05月12日 00:19

確かに、今度は民放が突っ込まれる番かもしれませんね。

それにしても「日経ビジネス」にはいい記者が残っているような気がします。

投稿者 本のソムリエ : 2005年09月26日 19:20

> 本のソムリエ様:
コメント、アリガトウゴザイマス。

民放もあり方を考えないといけませんね。事実中身のある放送ってほとんどないですし。寄生虫のような広告代理店や企業の広報部門も、この先ROIを意識しなきゃならんでしょうし。

日経ビジネスは、確かに「書けてる」と言う点ではマシだと思います。まだ読もうかなって思わせるあたり、雑誌としての記事構成も、まだ大丈夫だよねって感じがします。ダイヤモンドは昔の余力で、東洋経済はとりあえず数字でもってるような気が…。

投稿者 Nagarazoku : 2005年09月27日 10:26




保存しますか?