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2005年04月24日

【 ピータンと赤ワイン 】

本日のワイン土曜の晩飯に冷凍庫の鴨をどうにかして食うと言うコトが、前日までに我が家の閣議で決定されていた。理由は、1)先週冷蔵庫を買い換えて冷凍庫が若干小さくなってしまった。2)もう暖かくなったので冷凍庫で冬眠中の鴨鍋用の鴨を処分せねばならん。3)開けて2日目が美味いとされる赤葡萄酒のコルクを昨晩抜いた、の三つだ。ナルホド、こりゃ鴨をやっつけてしまわねばナラナイ。

甘みを効かせてた濃い目の出汁で鴨蕎麦でも作ろうかと思って買い物に出たら、蕎麦をソバと受け止めていた嫁は頂香華麺の細麺を指差し、コレが良いと言う。オイオイ、そりゃ難しいだろ。さすがにアタシがケッタイな料理の創出が得意だと(アタシが勝手にそう思ってるダケだが)言っても、「グリセリンべっちょり」で「タンニンいがいが」な濃厚赤ワインに中華ソバで勝負を挑むのは難しいモノがあるダロ。しかし、嫁が指した棚の上段にある同じブランドの平打ち麺が目に入った。なるほどタリオリーニ麺と似てる。マルコポーロがお土産として持ち帰ったものの一つが中国文化が麺食だと言うから、似てて当然なのだ。だったらなんとかなるのではないか。ココはアタシも世界の胃袋と呼ばれている中国の文化の可能性を試してみようと決意を固めた。だが、鴨があってもそれだけじゃ負けそうなので卵の棚にあったピータンという傭兵の応援を頼んだ。あまりアテにならないアタシの勘が「こいつに頼るしかない」と心の中でテキトーに囁いたからだ。

案ずるより生むが安しと言うが、ニンゲン踏み出せばナンとかなるのである。この度実感イタシマシタ。なにせワインが曲者である、ココはソバ側のスープもそれに対抗できるだけの濃厚さが求められる。アタシは台所に一人立ち、天を仰いだ。策に導いてくれるケルビムも、知性を与えてくれるミューズもそこには居なかった。新調したばかりの真っ白な冷蔵庫だけがアタシの横顔を見守っていた。アタシはアタマの中で要件を取りまとめ、仕様書を書き、手順を決め、実行に移した。

ベースとなる出汁はカツオ。まずは鴨を半解凍状態で2ミリ厚の薄切りにしてレミパンへ投入。さっと火が通る程度に炒める。炒めた鴨を取り出し、そこへ出汁を入れて煮立たせる。少し斜めに小口切りしておいたネギを入れ、顆粒の白湯を放り込む。煮立ったら日本酒をブチ込む。胡椒と濃い口醤油で味を調えて、最後に淡口醤油で味を〆め、片栗を打ってとろみを付ける。このあたりで麺の方の湯が沸いて来るので(同時進行である。)ほぐしておいた麺をグラグラきてる湯に放り込む。ピータンの土を洗い流し、櫛に切る。スープに取っておいた鴨を入れゴマ油を足し、山椒の粒を七つ八つ放り込む(粉山椒はダメ、味が立ちすぎる)。浮いてきてる金油と灰汁をスープから掬い取る。麺が上がってきてるのでザルに上げる。麺の湯を良く切って丼に分ける。煮立ってるスープを上からかける。最後にピータンを菊花状に盛ってできあがり。旨味の強いスープなので、塩加減は少し弱いかなと思う程度が良い。麺も平麺なのでコレで十分に味がわかる。

さて、気になるピータンと濃厚な赤ワインとの相性はどうだったかと言うと、絶妙にマッチ。まろやかに美味しくいただけました。スープとの相性もナカナカ。だがやはり甘みが欲しいかもしれない、というカンジでした。これだけ濃厚なモノを組み合わせるとクチの中もかなり濃厚な後味が残るのだが、ココで山椒の実が活躍。スープの中に浮いてるヤツをクチの中に放り込んでひと噛みすれば、スッキリさわやかな爽快感が味わえる。ただ、ワインとは合わないので、コレは食い終わってからの方がいいかも。

|by Nagarazoku : 00:03コメント (0)トラックバック (0)

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