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2005年04月28日
【
できないコトは先に言え 】
チョット考えてみよう。万全のセキュリティ体制が謳い文句の新築マンションを購入したとしましょう。入り口はオートロック、モニタカメラによる24時間の監視体制。適用される火災保険の料率を低く抑えるため、各部屋には火災に備えたスプリンクラーまで設置されているコトが売り物だ。設備的には素晴らしい。しかし不幸なコトに、管理会社側の社員の手違いで不意にスプリンクラーが作動した。火事だと勘違いした住人は消防に連絡もした。部屋は水浸し。生活の基盤を失ったも同然。
管理会社は水浸しになったモノなど、障害復旧に要する費用の支援には自社が責任を持って力を注ぐが、その他の損害賠償責任については免責だと言う。居住者が余儀なくされた仮住まいの費用、心労、ムダになった時間は責任の範疇に含まれないとするのだ。アナタはこのハナシを納得するだろうか? アタシなら納得しない。
トレンドマイクロ側の言い分は上記のソレにピタリと当てはまる。払わないと言い切るからには、なんらかの根拠もあるんだろ。あいにくアタシはトレンドマイクロの製品を使ってないからわからんが、約款の中にはそういったコトが書いてあったりもするだろ(アタシだって仕事じゃなきゃ読まないよ、あんなもん)。目を通して内容を理解するはユーザ側の責任とは言え、約款や定款やアノ手の文書をユーザがイチイチ目を通しているとは思えん。全部読んで全てを把握してる人がいれば挙手願いたいヨ。
それより望むのは「できないコト」「対処しないコト」「責任の範疇じゃないコト」を、最初からもっと大きくハッキリ書いてくれ。モノを売るときの広告やカタログには小さな米印(*)が多すぎ、特にソフトウェアやIT系のソリューション広告を見てるとイヤになってくる。
「当社のソフトウェアやその機能が原因で、お客様のPCのデータが破損した場合や起動しなくなった場合、その状態にいたるまでの復旧は当社が責任を持って行いますが、その他の保証や損害に対する賠償には一切応じません」とキャッチコピーと同じ大きさで書け。頼むからそうしろ(偉そうだが、ホンネだ)。
ダッテこの内容、ユーザにとってはそのくらい重要なコトだと思いません?
個人ユーザの中には、初期の段階で情報が伝わらず壊れたんだと思ってハードディスク・ドライブをフォーマットしてしまった人も少なくないと聞く。そりゃ起動しなくなったらそう思うわ、ふつーの人は。
ユーザに伝えるメッセージも、ユーザに提供するサービスも、全部ユーザの保護を第一に考えてください。オネガイしたいのはそれだけです。最初からそう決まっていたならそれでいい。デモ、できないコトがあるなら、最初に大きな声でそう言ってクダサイ。
P.S.
視点を変えて、近い畑で仕事をしてる人間として言わせて貰えば、某社とのパイの取り合いに躍起になってて、足元が見えてなかったんじゃないですかと同社の経営陣に言いたいネ、正直なトコロ。現場は日々必死になって頑張ってたし、今も頑張ってるるよ。上が歩幅間違えると、それは全部現場への負担となるのサ。その結果がコレだろ。
ドコかで聞いたようなハナシ。ドコかで書いたような話。色んな現場ミスや事故が続いてるケド、全部このパターンに当てはまらないかい? 上のヒトが歩幅を間違えるってコト。
ソフトウェアに限って言わせてもらえば、「対処できないユーザ」を対処するための策を施すことは可能です。キッパリ言わせてもらいましょう。昨今はOSでもアップデート時にアプリケーションの挙動がおかしくなった場合を考慮して、ロールバック機能を備えているものもあるのヨ。配信前の「検証」に不備があっただとか「今後プロセスを改善する」だとかイロイロ言ってるケド、そんなモノはやってアタリマエの世界でしょ。大切なのは自らの歩幅を知って、楔を打つトコに楔を打つことと、現場の負担を考えること。配信を受けた側がそれをそのまま適用するのではなく、一度再起動してローカルの状態を確認し怪しい場合はロールバックできる「プロセス」を用意してクダサイ。それだけで今回のような事故の被害は最小限に抑えられます。
もう一度チャンスを下さいと言うコメントを聞いたような気がするケド、いままで無数にあったチャンスを無視してきたのではないですか? コトが起きてからだと社長がアタマ下げても、給料を下げても起きてしまった被害や損害はモトに戻らないのデス。そんなコトすら判らないなら、今までの分の報酬すらもらう権利ないですヨ。セキュリティ関連の仕事とはそういうものだとアタシは信じていますが。
|by Nagarazoku : 00:03|コメント (0)|トラックバック (0)|
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